CASE STUDIES

なぜマイクロマネージャーが必要なのか?

Nenad Amodaj, August 10, 2006

顕微鏡と周辺機器(シャッター、フィルターホイール、ステージ、カメラなど)のソフトウェア制御は生物研究においてとても重要になった。現在、たくさんの商用ソフトが手に入り、いくつかは顕微鏡メーカーやカメラメーカー、他はサードパーティが提供している。実際、ほとんど全てのハードウェア業者は自分たちの顕微鏡制御ソフトウェアパッケージを売り込んでいる。企業は売り上げを増加させ、サポートを単純化させるため、独自のソフトウェアを持つ必要があるという結論に達しているように見える。機材を売る、もしくは競合相手を操作するための手段としてソフトウェアを捉えられていることで、全ての企業が、同じ機能を持ったソフトウェアのバリエーションを何度も何度も開発するように強いられているという状況になっている。

すでにたくさんの選択肢がある中で、また違う選択肢を選ぶのは矛盾があるように見えるかもしれない。しかしながら、現在ある選択肢は 様々なハードウェア、ソフトウェア会社が競って完全な解決法を一つのパッケージに組み入れ、提供しようとしているものだ。 残念ながら、自動画像取得のためにはそのような完全な解決法は存在しない。そして、ユーザーは互換性のない多数のソフトウェアパッケージに直面し、個々のパッケージそれぞれでは十分な機能を提供しない。 ときどき、分かりにくい技術的な互換性のなさにより二つの違うソフトウェアパッケージを同じハードウェアのセットアップで使う必要もでてくる。おそらく次の様な話はよく聞くでしょう「カメラXを使うのにはソフトウェアAが必要、でも機材YはソフトウェアBでしか動かない」 商用パッケージを使うもう一つの問題は、新しい機材や新しい画像取得方法をサポートするための拡張性に乏しいことだ。拡張における問題解決、新しい機能の付加、新しい機材(もしくは古い機材)の使用はは企業に強く依存しなければならない。

そのような状況の中では当然、もっと柔軟で、もっと手頃な解決方法が望まれている。 ソフトウェアのオープンソースライセンスは商用にしても、非商用にしても、様々なグループが提供する機能改変や機能拡張、機器サポートを、制限なく実現する。 また、様々なユーザーがコミュニティに対して拡張機能やドライバーに寄与できる可能性を生み出す。そしてソースコードに完全にアクセスできることで、機材メーカーに対して、彼らの機器の最良のマイクロマネージャードライバーを提供(寄与、もしくは販売)する機会を与える。最終的に、システムインテグレイターはマイクロマネージャーを使ってカスタムメイドの完成品を供給することを簡単にできるかもしれない。
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